622日「艶福地獄・花輪大八湯守り日記5」高橋義夫 20095月発行 ★★★

 年に1冊のペースで出版、湯守り日記も5巻になった。色っぽい題名だが、官能小説ではない。主人公・大八が湯守りをする肘折温泉に、不思議な女の団体と女達に付き添う医師が現れた。それを機に、温泉場を二分し新庄城下を巻き込む騒動が。

619日「五月雨の凶刃・やわら侍竜巻誠十郎」翔田寛200811月発行 ★★★
 想身流柔術の使い手の浪人・竜巻誠十郎に八代将軍に直属する「目安箱改め方」の命が下った。一度闇に葬られた訴状を秘密裡に探索する。江戸川乱歩賞作家の書き下し小説。
615日「賽の目返し・丁半小僧武吉伝」沖田正午 20066月発行 ★★★★
 この作品がデビュー作とはとても思えない。八歳の少年が主家の危機を救うため、丁半博打の壺を振る、奇想天外なストーリイだが、久しぶりに一気読みをした。バカバカしくても、楽しませてくれれば、それはそれで良いのだ。読みきり文庫本の存在価値はその辺りにあるのでは。早速に、第2巻、第3巻の予約をいれた。このまま読者を惹きつけていく実力があるのか、一発勝負なのかは次号次第だ。
612日「丑三つの月・あやかし草紙」竹河聖 20093月発行 ★★★
 丑の刻参りを擬した白装束と、古木に釘で打ち付けられた死体。ショッキングな書き出しで始まる。デビュー当時は、ホラー、ファンタジーを書いていた女性作家だ。時代小説に転向したのか、題名でも解るとおり、部分的にホラーの要素が含まれている。シリーズなのか分からないが、次作を読んでみたい。
67日「プラ・バロック」 結城充孝 20093月発行 ★★★
 宣伝文句の「抜群の美貌と射撃の腕がたつ女刑事が活躍」に惹かれた。異色の女刑事物、柴田よしきの「緑子シリーズ」や、乃南アサの「音道貴子シリーズ」に胸をときめかしたのは、もう何年も前のことか、最近両名の活躍にお目にかかれず寂しく思っていたところだった。ところがこの女刑事・クロハはまさに異色だ。全くついて行けないの(登場する刑事にもPC音痴が居たが)。コンピューターを駆使し事件の解析していく。聞いたことも無い専門用語が飛び交う。異次元の世界まで登場する。位置づけはIT暗黒小説か。「パソコンQ&A」で回答してくれる諸先輩なら、抵抗なく楽しめるのでは
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